人中心の交通システムと交通結節点

[国外交通期刊数据库] 作者:森本章倫

摘要:人々の主たる移動手段の変遷を振り返ると，徒歩や馬車の時代が永らく続き，今から約200年前から新しい交通機関が相次いで出現した。英国で蒸気機関車による世界初の営業運転が行われたのは1825年で，その後世界各地で急速に主要都市を結ぶ鉄道網と交通結節点が形成される。それから約100年が経過し，1920年代から米国において自動車の大衆化(モータリゼーション)が始まり，世界中で自動車が主要な交通手段として浸透していく。国土全域にわたって道路ネットワークが拡充され，自動車によるドアツードアの移動が可能になると，交通結節点の役割は相対的に低下した。

「駅まち空間」の再構築に向けた取組みについて

[国外交通期刊数据库] 作者:太田裕之

摘要:「駅まち空間」とは，まちの中心となる駅や駅前広場と一体的に，周辺市街地との関係を踏まえ，必要な機能の配置を検討することが期待される空間である。多様な人々が集まる「駅まち空間」においては，交通結節点として個別の施設や機能だけを捉えるのではなく,より広範に周辺市街地も含め,地方公共団体,交通事業者，開発事業者等の多様な関係者が，まちの課題やビジョン等を共有し，相互に協議·調整を行いながら，交通結節機能を総合的に検討していくことが求められる。国土交通省都市局街路交通施設課では，この「駅まち空間」について，課題やニーズの把握，機能·配置の検討，合意形成，役割分担，維持管理に至るまで，地方公共団体，交通事業者，開発事業者等の多様な関係者が連携して取組みを進めていくための検討を行っている。具体的には，「空間の共有」と「機能の連携」に着目した「駅まち再構築事例集」の作成や，「駅まちデザイン検討会」において,駅まち空間を再構築する際に留意すべき事項や関係者の役割分担等について議論を行っており，本稿では，その内容について紹介する。

札幌駅交通ターミナルの取組みについて

[国外交通期刊数据库] 作者:中根　亨

摘要:札幌の都市交通を巡っては，北海道新幹線札幌延伸(2030年末)，冬季五輪の招致，都心アクセス道路(創成川通)の事業化などのポテンシャルを抱える一方で，都市間および都市内バスのバス乗降場の分散，国道5号を含む面的な交通混雑，大規模災害における帰宅困難者受け入れ空間を含む都心部の防災拠点の確保など，都市課題を抱える。これらを背景として駅前再開発と一体で整備されることが検討されている新たなバスターミナルについて，「札幌駅交通ターミナル検討会」での議論を中心として紹介する。

近鉄四日市駅周辺交通結節点の整備に向けた取組み

[国外交通期刊数据库] 作者:松本幸正

摘要:三重県四日市市は，リニア中央新幹線の東京～名古屋間の開通を機に，さらなる発展を目指して，市の中心部を東西に貫き，西方に近鉄四日市駅，東端にJR四日市駅が位置する中央通りの再編に取り組む。その一環として，現在は分散している近鉄四日市駅周辺のバス乗り場を1カ所に集約して新しくバスターミナルを整備することになった。このバスターミナルの整備計画を策定するため，中央通り全体のデザイン方針を定め，その方針に整合した形での交通結節点整備計画を策定した。片側3車線から2車線へと道路空間を再配分することによりターミナル空間を創出し，かつ，歩行者動線·滞留空間も確保している。駅周辺と一体となった賑わい創出機能や並木空間の活用も含まれており，バスターミナルとしての交通機能の向上とともにまちづくりへの波及効果も期待できる。

「地域密着型バスタ」未来を見据えた駅前拠点追浜

[国外交通期刊数据库] 作者:山崎敦広

摘要:本事業は，神奈川県横須賀市の京急追浜駅周辺で，駅周辺に分散する11カ所のバス停を駅前空間に集約することで,円滑なモーダルコネクト環境を確保するとともに，賑わいを備えた「えき·まち·みち空間」の創出により，世界とつながる横須賀の玄関口にふさわしい空間整備を予定するものである。本事業は「地域密着型バスタ」の先駆的事例と考えており，バスタ事業(道路管理者が実施する交通結節点整備)かつ，地域固有のまちづくりの課題解決にも資する事業であることが特徴である。現状としては,令和3年3月に国土交通省·横須賀市の連名で事業計画の策定·公表を行っており，その後令和3年4月に新規事業化され，事業を鋭意推進中である。本稿では，今般取りまとめた事業計画の概要について紹介する。

「道の駅」の交通拠点化のための取組みについて

[国外交通期刊数据库] 作者:吉原　功;安宅雄二

摘要:本格的な人口減少,高齢化が進んでいる中,人口減少が著しい地方圏では，地域公共交通事業者の経営の悪化や交通サービス水準の低下が懸念されている。道路利用者の休憩施設として整備が始まった「道の駅」は,地方創生,地域課題解決の場としてのさらなる活躍が期待されている。そのような中，国土交通省では「道の駅」を地域活性化の拠点とする取組みの応援や,全国各地の「道の駅」の模範となって，その質的向上に寄与する「道の駅」の選定を行っている。本稿では,「道の駅」の交通拠点化支援のための取組みや，「道の駅」の交通拠点化事例について報告する。

米国ミシガン州アナーバー市のパーク&バスライドサービス

[国外交通期刊数据库] 作者:塚田悟之

摘要:地球環境問題などを背景に，公共交通機関を中心としたーつの公共交通システムを構築し，自家用車と遜色ないモビリティとァクセシビリティを提供しながら,自動車のトリツプ数あるいはトリップ長を削減させる「モピリティ·コントロール」が求められている。この模範例のーつがパーク&ライドシステムである。本稿は，米国ミシガン州アナーバー市のパーク&バスライドサービスを取り上げ，自家用車によるモビリティとァクセシビリティの恩恵を120%享受できる米国の自動車社会の中で，本サービスが自家用車とどう共生を図ろうとしているのかを考察した。特に，本サービスの体験利用や実態調査を通じ,パーク&バスライド駐車場が自家用車とバスあるいは自家用車と自家用車を結び付け，自家用車との共生に向けた交通結節点としての役割を担っていることを紹介しょうとするものである。

交通調査第4回「データの融合と流通」

[国外交通期刊数据库] 作者:桑原雅夫

摘要:交通調査によって人や車の移動の実態や属性を知ることは，交通計画や交通管理を行う上で欠かせない。そのため，さまざまな交通調査が行われており，得られるデータもさまざまである。さらに，最新のセンシング技術の導入によって，その多様性は拡大している。交通調査データを計画や管理に活用するためには，それらを融合解析して有用な情報を引き出すとともに，貴重なデータを流通させる必要があり，本稿ではここに焦点をあてる。

交通工学研究会第11回通常総会報告

[国外交通期刊数据库]

摘要:交通工学研究会第11回通常総会は，審議の結果すベて原案どおりに承認されました。新型コロナウィルス感染症拡大防止対策に鑑み，理事，監事を中心とした最小限の当日出席者で執り行われ，総会行事として例年実施しておりました,交通工学研究会論文賞•技術賞表彰式などは実施いたしませんでした。会員の皆様の総会成立へのご協力に対しお礼を申し上げます。1.第1号議案2020年度貸借対照表の件2.第2号議案2020年度正味財産増減計算書の件3.第3号議案任期満了に伴う次期役員選任の件4.第1号報告2021年度事業報告の件5.第2号報告2021年度事業計画·収支予算書の件.

会報

[国外交通期刊数据库]

摘要:交通技術セミナー，JSTEシンポジウム(愛媛)をはじめ，さまざまな講習会等の開催を予定しております。詳しくは会告ページまたはWebサイトをご覧ください。なお，新型コロナウィルスの影響による情勢の変化により,開催形式の変更や延期,中止などの措置をとる可能性があります。開催に関する情報は，当会Webサイトで更新してまいりますので,そちらをご確認願います。