摘要: |
本誌55卷3号の地域特集(2巡目)•近畿地方に続く第5弾,今回は中部地方の道路交通がテーマ。なお,1巡目の同地域の特集は2014年の49卷3号に掲載されているので参照されたい。中部地方の雄都が名古屋。そこは東京と京都(西京)の中間にあることから中京の別称を持ち,かっ独自の圏域·中京圏をも形成する。『黄』が,そこは首都圏と近畿圏というニっの巨大な文化経済圏の狭間にあるため,ともすれば己の存在感を逸しかねない危うさが付き纏う。とは言え,この東西を両睨みする立ち位置が幸いして,その土地柄の風に,挑戦的で反骨的な精神を育むに至ったとしても不思議じやない。そんな由もあってか,古くは戦後すぐ一人の希有な土木技師•田淵寿郎を得て,焼け野原となった名古屋のまちに100メートル道路を建設し今日ある都巿の基礎を築いている。そして今も,この地域に強い関わりを持っJR東海のリニア中央新幹線やトヨタ未来都巿「ウーブン·シティ」など,ゼロから創り出すチャレンジングな取組が続く。その心意気,まるで夏の太陽のもと『黄』色に煌めく東海地方の海のよう。東海は日本国の異称。願わくは,その海•この国,この先々も穏やかなれと切に切に析るばかり。 |