摘要: |
北米航路往航の荷動きが本年10月に前年比13,7%増となり、14カ月ぶりにプラスとなった。言うまでもないことだが、「1年2カ月ぶりのプラス」である。後述するが、欧州航路の往航も本年9月の荷動きが前年比29.8%増で7カ月連続のプラスを維持した。東西基幹航路の荷動きが、ようやくここにきて「明るさ」を示しはじめている。ただし、運貨水準は依然として低迷から抜け出すことが出来ない状況が続いている。基本的に需給のインバランスによるものと思われるが、大手船社にとっては、ここが「踏ん張り」どころと言えそうだ。以下、日本海事センター·企画研究部が11月29日に発表した「主要コンテナ航路の荷動き動向(速報値)」に基づいて最新動向を見ることとする。なお、本調査は、日本海事センター企画研究部が「PIERS」の統計データをもとに、「日本·アジア/米国間のコンテナ貨物の荷動き動向」を毎月発表しているもので、それに加えて欧州航路、日中航路、アジア域内航路の荷動き動向も発表している。本稿では、併せて米国経済の動向を貿易統計も含めて、今年の年末商戦の結果や、全米小売業連盟(NRF)の最新データ等も交えて概観する。 |