摘要: |
私は昭和最後の年である昭和63年に弊社に入社をしました.月日が経つのは早いもので,舗装業界に入って早34年が経過しています.九州生まれで九州の大学を卒業した私は,入社後の新入社員研修を終え,全く未知である北海道に配属されました.当時の北海道はまだ未舗装の道路が多く,各作業所にはそれぞれアスファルトプラントが併設されている時代で,日々舗装工事を行っていました.そのため,新入社員の研修の地としては最適であり,技術系社員全員でまだ雪の残る千歳空港に降り立った時のことを今でも覚えています.私の配属先は旭川となり,担当業務はアスファルトプラントの日常管理と配合設計,それに加えて作業所で施工された工事の品質管理業務全般を行うことでした.学生時代は道路工学こそ学んではいましたが,農業土木学科出身である私はすべてが新鮮に感じ,冬までの9か月間という短い期間ではありましたが,諸先輩方の教えのもとで必死に取り組み,研修期間を邁進しました.また,研修期間の後半には,北海道開発局の竣工検査に品質管理担当者として出席を命じられ,付け焼刃ながら検査官への対応をしていた記憶が残っています.この入社当初にアスファルト混合物に触れ,品質管理に取り組めたことが,私がこれまで舗装業界でやってくることができた根幹の部分になっているように思います. |