摘要: |
宮城県警察本部交通部交通指導課の小野裕樹警部補を紹介します。小野警部補は、平成16年拝命の38歳で卓球の水谷隼選手似の筋トレ大好きの筋肉ムキムキ男子であり、冬でも半袖Tシャツ姿で内なる闘志を積極的に外見に出しています。これまで、一線警察署の交通事故捜査係を経て平成31年から本部交通鑑識係を3年経験した後、本年から交通事故捜査係として勤務しており、まさに搜鑑一体を具現化した存在として活躍しています。小野警部補が関係した事件の中で私が最も記憶に残っているのは、令和2年に発生した女子高校生重傷ひき逃げ事件です。この事件は、被害者がひき逃げの被害に遭い、帰宅した後に意識混濁となり、事情聴取が不可能であったことから、事案認知時において交通事故現場が特定されていない特異な重傷ひき逃げ事件でした。小野警部補は、乏しい情報から被害者の帰宅経路を推定したうえで地を這うような綿密な現場観察を実施し、肉眼では到底判別することが困難な被害者転倒時に印象された着衣の生地痕を、紫外線ライトを活用して発見したのです。この痕跡を発見したことにより本件事故現場が特定され、付近店舗の防犯カメラ画像の早期確保につながり、被疑車両の車種特定を迅速に行うことができました。それによって効率的な車当たり捜査が可能となり、事件のスピード解決に貢献したのです。これはあくまで一例であり、彼の実績は枚挙にいとまがありません。 |