题名: | 平成における新規立法や法改正の起因 となった悪質飲酒運転事犯等の解説 |
正文语种: | jpn |
作者: | 城 祐一郎 |
作者单位: | 警察大学校 |
摘要: | これまで述べてきた悪質重大事故は、飲酒運転や無免許運転等の道路交通法違反等の故意犯を伴う過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪でしたが、純粋な過失犯であっても、居眠り運転のような過失運転致死傷罪については、相当に悪質な犯行であると言わざるを得ないと思われます。なぜなら、居眠り運転というのは、その前兆として眠気を感じているのであり、そのままの状態での運転は非常に危険であることから、その運転中止義務を認め、その義務違反を過失として構成していますが、そもそも、眠いことが分かっていながら運転を継続するという行為は、故意犯である危険運転致死傷罪にも匹敵する危険な運転行為といえるからです。したがって、ここでは純粋な過失犯として考えられてきた居眠り運転を取り上げ、その例として、7名の乗客が死亡した関越自動車道高速バス居眠り運転事故を検討したいと思います。また、その公判では、被告人が睡眠時無呼吸症候群に罹患していたため、過失はなく無罪であるなどという主張も出されていましたので、この主張への対処などについても簡単に説明したいと思います。 |
出版年: | 2022 |
期刊名称: | 月刊交通 |
卷: | 53 |
期: | 7 |
页码: | 51-58 |